2014/4/3の医学雑誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に、大腸がんに関する二つの興味深い論文が発表されました。

 一つは、便に混入するがん細胞の遺伝子を調べて大腸がん・腺腫(ポリープ)を見つけ出す方法です。現在広く利用されている、便に血液が混じっているかどうかを調べる方法よりも、遺伝子検査の方が疑陽性(検査結果は陽性だが、内視鏡で調べると異常がない割合)が少ないので、無駄な内視鏡検査を減らすことができるようです。

 検査費用を考えるとどこまで普及するかは分かりませんが、ほかにも、最適の薬剤選択を目的としたがんの遺伝子検査などは急速に広がっています。

 もう一つは、136人の消化器内科医が実施した31万人に及ぶ大腸内視鏡検査について、ポリープの発見率によって医師を5群に分類し、検査後に見つかった進行大腸がんの頻度によって内視鏡検査の質の違いを判別できるかどうかを比べたものです。

 136人の医師が検査で腺腫を見つけた頻度は、7%から53%までと驚くほど差があります。5群のうち最も腺腫の発見率の高かった医師群と最も低かった群を比べたところ、後者(内視鏡検査がへたな医者?)の群で、その後に進行大腸がんと診断された患者の頻度が前者の2倍以上でした。論文の著者は、腺腫の発見率が、内視鏡検査の質を評価する有用な指標ではないかと結んでいます。