便潜血検査は、現在、大腸がん検診として、国内で最も利用されている方法です。
この検査で”陽性”となると、大腸内視鏡検査を行うのが、現在の標準的医療です。
安くて簡便にたくさんの人にできる検査ですが、その精度などについては、大腸内視鏡検査に劣ることはしょうがないことですね。
実際に、便潜血反応検査の精度等について、ざっくばらんに解説しておきます。
便潜血反応検査の限界
- 進行大腸がんがあっても1割は陰性となる
- 早期大腸がんは5割が陰性となる
- つまり、大腸がんの感度としては、進行がんで9割、
早期ガンでは5割にしかならない。 - 便潜血だけでは、「開腹手術にならない」状態は免れない
- 便潜血陽性であっても、特異度=大腸がんである可能性は3%
のみ。 - 便潜血陽性者にポリープがある確率は40%。
- つまり、便潜血陽性の約6割は検査しても異常なし。
感度・・・大腸がんであることを正しく診断する確率
特異度・・・癌でないことを正しく診断する確率
便潜血のメリット
- 圧倒的に安いコスト
- 簡単、簡便
- 医療機関にとっての導入の敷居が低い。
- 特殊技術の医師がいらない
- 便の回収は患者の作業、それを外注業者にまわすだけ