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今回は、ポリープを取った後、もしくは細胞を取った後の結果の解釈の仕方についてお話します。

恐らく多くのドクターは「良性でしたよ」といった程度しか話をしてくれないと思います。

 

しかし、ポリープの結果というのは二種類の言い方があります。

一つ目が「細胞診」と言います。

これは取って顕微鏡で見た時にクラスⅠからⅤに別れていて、クラスⅠ〜Ⅳは全て良性となります。

細胞診は簡単にいえば、その細胞の状態が”正常”からどの程度離れているかというのを表しています。
クラスⅠ、Ⅱは大抵は炎症です。
クラスⅢ、Ⅳは少々がんに近づくのですが、それでもクラスⅣまでは全て「良性」です。

細胞診は少ない細胞でも診断できます。
例えば乳がん健診ですと、最初は注射針を刺して取るだけで、細胞の顔つきを見てみて、良さそうか悪そうかを診るのがこの細胞診・クラス分類です。

 

次に病理結果というのがあります。

ポリープを取ってプレパラートにのせて顕微鏡で見た場合、どういう種類の細胞かというのがわかります。
悪性なのか良性なのかだけではなく、良性の中でもいろいろなタイプがあり、悪性の中にもいろいろなタイプがありますので、それがどのようなものなのか?を調べるのが病理結果です。

こちらは大抵1〜2週間かかります。

大きいポリープほど、ホルマリンでしっかりと固定して作業をしなければなりませんので時間がかかるのです。

これによって大腸のポリープというのは、線種アデノーマ=グループ4といわれているものであることがわかります。
グループ4は、グループ5=がんに近くなりますので、腺腫の中に一部がんになりかけているところがあったり、実際にがんがあったりすることもあります。

しっかりとお医者さんに説明してもらってください。

また、多くの医療機関では、検査をした際の写真・画像を印刷してお渡ししているそうですが、病理結果までをお渡しする施設というのはほとんどありません。

ただ、外来で、以前他でポリペクを受けたという方がいらっしゃった時に、
写真があれば、ある程度どのあたりにポリープがあったかなどわかりやすいのですが、
病理結果まで持ってきていただけると専門の医師にとっては細かい情報までわかるので、とても助かります。

もし写真をくれるような病院だった場合、病理結果についてもコピーをいただけませんか?と声をかけてもらっておくと良いと思います。

そうやって自分でファイリングしておくと、どこに引っ越してもどこの医療機関にかかっても、きちんと専門のドクターであればあなたの背景を理解して診てくれますので、役に立つのではないかと思います。

 以上、あなたの心と身体の健康管理にお役立て頂ければ、たいへん嬉しく思います。