大腸内視鏡検査は、胃内視鏡検査と違って、一朝一夕では一人前にはなれません。
大腸内視鏡検査では、肛門から内視鏡を挿入して、盲腸まで進めていくのですが、大腸の形によって難しいことが多々あります。
それをいかに患者さんにとって楽なように検査を終わらせることができるかは医師の技量にかかっています。
医師がどんな点を難しく感じているのか、また、「そのブレイクスルーはどこだったのか」・・・
東大医学博士による胃腸科肛門科の最新医療ブログの
「医師のための内視鏡専門講座」
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doctor曰く、
・いつもRsでつまずく
Rsとは、直腸の一番上(口側)のことです。ここは、S状結腸との境であり、急な角度で大腸が曲がっているので、大概の超初級者はここを超えられず交代となります。
ブレイクスルー;毎度のパターンのひとつである。水に顔を突っ込むようにしてルーメンを探す。左トルクを維持して、何度か左へ超えると右への展開が始まる(=Rs越え終了)。
・空気を入れるなと言われても、空気を入れないと先が見えない
空気を入れるとお腹が張ることになり、患者さんが苦しむことになるので、大腸内視鏡検査では送気量を控えるのが常識となっています。
ブレイクスルー;ごく少量の送気は患者さんの苦痛にはほぼ無関係。それよりも腸管の短縮を確実に実行することが数倍大切である。キャップを装着したり、空気の代わりに水を注入してもよい。
我思ふ、
・初心者は、人数をこなすよりも、Rs越えまででいいので数をこなした方がbetterな時期もある。
伸ばして、押して、痛がらせて、時間をかけてRsを越えて、結局(SDではまったり)totalできないよりは、1件5分まででいいのでRs越えを数多く練習した方が早く上達する気がします。
・入れてしまうなら、きってしまえ
私は送気ありでやっていた時期が長かったので、これを直すのには苦労しました。結局は内視鏡装置の送気スイッチをoffにしてしまうのが、手っ取り早かったです。