独断と偏見で,何もしないから結構深い(濃い)使用薬剤について書きます.
ちょっと長いですが気合で読んでください.
僕自身は注射されたことがないので,あくまで印象です.(あたりまえ!)
用語・薬の詳しい話は,コメントにリクエスト下さい.もしくは改めライブドアなどで検索すればでてきますので,よろしくお願いします.
① 何も使用しない.
② ブスコパン(コリオパン・スポコラミン)のみ.
これは鎮静剤鎮痛剤ではないです.腸間のぜん動運動(いわゆる腸の動き)を止めるので,検査が非常にしやすくなります.ただし,前立腺肥大,緑内障,心臓の病気のあるひとにはだめ.
③ セルシン(ホリゾン)
鎮静剤の一種.胃カメラのときに使われることが多い.結構さめるのが早いため大腸内視鏡ではあまり単独では使用していない気がします.
④ ドルミカム
鎮静剤の一種.ただし③よりも呼吸抑制が強い,効果も長い(印象).大腸内視鏡では③よりメジャー?
⑤ オピスタン(いわゆる麻薬系の弱い薬)
挿入に時間のかかる人は筋注,早い人は静注.
⑥ 上記のもののミックス
(別枠)プロポフォール
全身麻酔(導入と維持)で使われる鎮静剤です.③~⑥は覚めた後も数時間は酔ったような感じがあるようですが,これは覚めが一番いいです.後の酔いがない印象です.
牛乳のような白い薬で,「大豆アレルギー」者には使えません.
僕自身,数回(患者さんに!)試しましたが,結構麻酔が深そうで怖いです. また,コストが高くやめました.
僕は昨年から初めて鎮静剤を使用可能なところでは使うようになりました。それぞれの施設のやり方に柔軟に対応しているつもりですが,施設によって,①,②,③,①③⑤ミックスといろいろなパターンがあります.
鎮痛剤を使っているのは「総合病院」よりも「大腸肛門科」や「診療所」レベルで、患者さんの満足度=リピート率をあげるためもある(?)ような印象があります。(それを否定する気はありません)
使用の有無により,あなたの満足度は多分違うと思います。
それぞれの施設の「お約束」「流儀」ですので,また,医師は頑固が多いですから、あなたのリクエストどおりにやってほしいという期待はあまりできないでしょう。
あなた自身が調べて選んでっていう時代なのでしょうね。
あなたのためにアドバイスをするなら,
① 鎮痛剤鎮静剤の使用は,リスク(アレルギーや麻酔が効きすぎての呼吸(抑制)停止など)があることを留意!
急変時に対応できそうな施設・お医者さんを選びましょう.何年か前に一人死亡事故があります.
② 薬を使用した検査後のリカバリー(回復)室はどうなっている?
回復用のベッド?リクライニングソファー?椅子のみ?何もなし?
③ 未熟者が技術を隠すために多量の鎮痛剤を使用するのは危険です.
④ 大腸内視鏡にも相性がある(ような気がする)と思います.いい大腸内視鏡医にあたったら,遠慮せず,かならず名前を教えてもらい,次の年もリクエストしましょう.うまいといわれている施設だからといって,全員がうまいわけではないし,Aさんにうまい人がBさんにうまい保障もありません.
世の中のランキング本で,いい外科医として施設名だけでなく医師個人名が載るように,いずれは,大腸内視鏡も医師個人名が出るようになると思いますし,それが健全と思います.
最後になりますが,僕自身は、あってもなくても無痛で早い大腸内視鏡を出来るように、心がけています.
充分な監視とリカバリー,そして要望があれば,愛用するのは,ブスコパン+オピスタン+セルシンです.
検査後仕事のある人には,ブスコパンのみで,痛みない大腸内視鏡を提供しているつもりです.
大腸肛門で有名な某病院は,ブココパン+オピスタン+サイレースだそうです.
このほうが,セルシンに比べ注射時の血管痛がないそうです.
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この記事はわかりやすいですネ~^^
うちの病院の先生はセデーションを使わないことにこだわって居る人が数名。。
医師の移動で担当医が変わった時「以前の先生は使ってくれたのに、今度はなんで使ってくれないんだ!」って言います。
呼吸抑制について医師が話をしますが、呼吸が止まってもいいから使ってくれと言って、同意書に判を押す方も居ます。
本末転倒的に検査を辞退する方も居ます。
患者さんは、きっと不安も大きいのでしょうね。。
要は安全安楽に検査が受けられればいいのですが、間に挟まれた私達としたら、患者さんの話を聞くことしかできなかったですね。。。
ブスコパンの使用について眼科医から一言。散瞳しちゃうんですよね。だから緑内障の人はだめってなってるんですけど、実際は閉塞隅角緑内障の人だけはやめて頂いて、開放隅角緑内障の人には使ってもいいんですよ。検査が楽になるんだったら先にどんな緑内障か聞いておくのもいいかもしれません。蠕動運動が止まれば患者も医者も楽でしょうしね。
コメントありがとうございます.
まりんさん
お気持ちお察しします.コメディカルの方々にとっては,苦痛を伴う大腸内視鏡の検査につくのはかなりストレスだと聞いたことがあります.
やはり,融通のきかない医師は多いだろうから,やはり患者さんが施設・大腸内視鏡医をもっと選べるようになるといいですね.
僕自身はこだわりは全くなく,請け負っている施設にあわせています.人員が充分いて,リカバリーもしっかりとれれば,患者さんの希望次第ですね.
たけ丸さん
一時は患者さんに閉塞性か開放性かって聞いていましたが,答えられたのは100%いませんでした.ので,もう(聞くことを)やめちゃってます.
緑内障ありますか?と聞くと,結構,白内障ありますと答えてくれる人が多いのは何ででしょう?
いろいろあるのですね。またもや「へえー」
でした。
うちの主治医のセンセは何使っているんだろう?
なんか、ちくちくするやつでしたが。
患者にとっては検査さえ無事済めば、どうでもいい情報なのかもしれないけれど、純粋に「知りたい」ですよね。
うちの病院は、こんなカメラ使ってますとか、鎮静剤はこんな風ですとか、宣伝とかしてもいいと思います。面白いと思うけど。
あと、もういっこ質問させて下さい。
鎮静剤の量なんですけれど、痛いから増やしてって頼んでもいいのかな。
前回、鎮静剤やっても痛かったんです(T_T)
コメントありがとうございます.
ちくちくするのであれば,おそらく,セルシンやホリゾン,もしくはオピスタンではないかと思います.
すでに鎮静剤を使っているのにさらに追加してほしいくらい痛い!という場合,患者さんが緊張しすぎているので,きっと生半可な量の追加では効きません.
それでも効くまで追加すると,盲腸まで到達し緊張がなくなると,いっきに薬が効いてしまい,呼吸抑制などくるので危険です.
そもそも,薬の量(追加)で痛みを除く,という発想は賛同しかねます.
薬の追加はおすすめしません.
次回の検査時には,前回の量では痛かったと申し出るのがいいと思います.