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解熱鎮痛剤の「アスピリン」に、進行すれば大腸がんになる可能性の高いポリープの再発を抑える効果があるとする研究結果を国立がん研究センターなどのグループが発表しました。年間10万人が発症する大腸がんの予防につながると期待されています。

Original article: The preventive effects of low-dose enteric-coated aspirin tablets on the development of colorectal tumours in Asian patients: a randomised trial
Gut gutjnl-2013-305827Published Online First: 31 January 2014
gut.bmj.com/content/early/2014/01/30/gutjnl-2013-305827.full

がんのリスクとなる大腸ポリープの再発を低容量アスピリン内服で約40%抑制
www.ncc.go.jp/jp/information/press_release_20140213.html

この研究は、大腸がんへ進行する可能性の高い大腸ポリープ(腺腫)を摘除した患者に既存薬である低用量アスピリン腸溶解錠(100mg)を2年間投与、311名による無作為化比較試験で再発リスクを検証したところ、40%程度抑制する結果が得られました。

欧米ではアスピリンが大腸ポリープの再発を抑えるという報告がすでにありますが、日本人で確認されたのは初めてですね。

なお、この有効性は、喫煙者では示されず、非喫煙者に限り有効であることも新たに分かりました。

しかし、
アスピリンは、血液をサラサラにします。(抗凝固剤です)
飲んでいるときにけがをすると、出血が止まらなくなる(止まりにくくなる)リスクはわすれてはいけませんね。

研修医の頃、これを実践している指導医の先生がいたのを思い出します。
その人は、不整脈もあり、ご家族に脳梗塞もあり、一石二鳥だと言っていました・・・