大腸内視鏡は医師2年目より触っています。

大学で1年間の「研修医」を終えて、外の一般病院で勤務2ヶ月目のことでした。
まだまだ、胃内視鏡を覚えるのに必死で、大腸内視鏡を触るとは考えてもいませんでした。
しかし、技術は早く覚えたかったので、いつも大腸内視鏡をやっている先生の後ろでその「技」を見学していました。

ある日、「どう?一度やってみる?」と言われ、いきなり大腸内視鏡を持たされました。ビビりながらの初体験、やってみるとS状結腸は苦なく越えて(beginners luck?)、肝弯曲まで(おおよそ4/5位)挿入できました。(その先は挿入できず、上の先生に挿入していただきました。)

これは初心者にしては奇跡に近いくらいの事なんです。
その時の上司Drに聞くと、いつも見ているから、大腸内視鏡がどれくらい難しいもか体験してもらおうと少しやってもらおうと思った、との事でした。

以後、人より半年ばかり早く大腸内視鏡のスタートを切る事ができました。
僕が20分かけても挿入できない場合、上の先生が交代して挿入して、1人30分で終了するというのがルールでした。
この病院は、大腸内視鏡で有名な病院ではありませんが、新米の僕にここまでさせてくれる=いつでもそこから挽回する技量を持っている、かつ、器の大きい先輩先生方のおかげで、現在の僕があると思っています。

その病院では、「先生(僕)が大腸の一番奥まで挿入することが大事なのではなくて、この患者さんが大腸の一番奥まで挿入される大事なんだよ。」という事も学びました。
大腸内視鏡の初心者は、難しい患者さんでも、どうしても自分で挿入しようとむきになりがちです。そんな時、この言葉を思い出します。また、僕が今、内視鏡を教えているDr達にはみんな言葉を伝えます。(みんながそうしてくれるとは限りませんが・・・)

医師としての大切な「基礎」を教えていただいたこの病院には、いくら感謝しても足りません。